2014年5月5日月曜日

2/28~5/23 ステファン・ドイチノフ展 「ジュレーマ・プレッタ」

2014年2月28日~5月23日 短縮URL



ステファン・ドイチノフ展 「ジュレーマ・プレッタ」
STEPHAN DOITSCHINOFF  JUREMA PRETA


場所:Diesel Art Gallery facebook

展覧会概要

タイトル:JUREMA PRETA ジュレーマ・プレッタ

アーティスト:STEPHAN DOITSCHINOFF ステファン・ドイチノフ

会期:2014.2.28 (金) – 2014.5.23 (金)

会場:DIESEL ART GALLERY (DIESEL SHIBUYA内)

WEB:www.diesel.co.jp/art

住所:東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti B1F
電話番号:03-6427-5955

開館時間:11:30-21:00

休館日:不定休

キュレーション:Gestalten

後援:駐日ブラジル大使館 サイト

協賛:マルニ額縁画材店

協力:嶋田洋書 / Case Studyo / en one tokyo inc. / Jonathan LeVine Gallery / TRNK

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DISELより

2014年最注目国、ブラジルのアートシーンを代表するステファン・ドイチノフによる日本初個展を開催。

CONCEPT

DIESEL ART GALLERYが2014年最初のエキジビションに迎えるのはブラジル人ストリートアーティスト、ステファン・ドイチノフ。日本では知る人ぞ知る存在だが、実はブラジル若手アートシーンを代表する存在として世界的に高い評価を得ているサンパウロ出身のトップアーティストだ。日本初個展となる今回のエキシビションでは、“JUREMA PRETA (ジュレマ・プレッタ = 黒のジュレマ)”の女性像をメインに陶器の立体作品、ペインティング、木版画、シルクスクリーン、リトグラフ、インスタレーションなどドイチノフの幅広い表現方法を通して、ドイチノフの独特なアイコンやシンボルの世界から生まれた多様な作品を展示。アフリカ系ブラジルのフォークロアとバロック様式の宗教的図像を独創的に組み合わせたイメージは、一度見たら忘れられないほどの印象的なスタイルだ。

 世界で最もストリートアートが盛んだと言われている国、ブラジル。街のあちこちに質の高いアートが豊富に描かれ、社会的にもグラフィティアートが認められている。次々とトップアーティストを輩出している街として世界中のアートファンが注目するサンパウロで生まれ育ったドイチノフが地球の裏側から届ける、見たことのない世界を是非体験して欲しい。

 DIESEL ART GALLERYでは会期中、展示作品のほか、2008年に発表され既に完売の初モノグラフ『CALMA』の続編ともいえる第2作『CRAS』も販売される。


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Stephan Doitschinoff



Stephan Doitschinoff



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Entrevista
ステファン・ドイチノフが再構築する、ブラジル各地の信仰や伝説



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イタリアのアパレルブランド、ディーゼルが運営するコンセプトストア「DIESEL SHIBUYA」にある「DIESEL ART GALLERY」で現在、Stephan Doitschinoff ステファン・ドイチノフの個展「Jurema Preta ジュレーマ・プレッタ」が開催中だ。
「Jurema Preta ジュレーマ・プレッタ」は、ステファン・ドイチノフにとって日本での初の個展となる。個展開催のため来日したステファンに、展示作品にまつわる話や、作品制作への取り組みかたなどを尋ねた。
「Calma カウマ」の名でも知られるステファン・ドイチノフは、1977年、ブラジル、サンパウロ生まれ。
福音主義牧師の息子でもあったステファンは、キリスト教における宗教アートにかこまれて育った。ブラジル各地を旅して各地に根付く宗教のイメージに惹かれ、キリスト教、錬金術、カンドンブレーなどさまざまな宗教や思想のイメージを混在させた独自の表現を進化させてきた。
今回の展示作品にも、様々な宗教が混在したモチーフが見られる。しかしステファンは、宗教そのものや信仰に興味があるわけではないという。
「人々の生活と宗教の結びつきの背景にある物語や、シャーマニズムなどの神秘的な世界に興味があるだけです。神がかった物語や死、過ぎていく時間のイメージが、インスピレーションの源になります」
調査は、これまでブラジル各地、時には国外でも行ってきた。
「ペルナンブッコ州のヘシーフィ(レシフェ)やオリンダ、セアラー州、バイーア州、北部のベレン(パラー州)。ポルトガルの北部、イギリス、イタリアでも様々なフィールドワークを行いました。ヨーロッパはブラジルに伝わった文化のルーツがある場所なので、互いの文化がどうつながっているかを調べるために訪れました」
調査で訪れる場所では、北東部(ノルデスチ)にある小さな村が好きだという。
「コミュニティの外には知られていない文化が伝統的に伝えられていて、現在の人々の暮らしとつながっていることが多いからです。そういったコミュニティでは伝統はほとんど口承で伝えられていて資料には残っていないため、直接、人々から話を聴いて調査を行います」
しかし、ステファンは、作品の着想や素材を得るためだけに地方の町を訪れているわけではない。訪れた町には長期間滞在して、地元の人々と交流しながら、そこで感じたことを作品に反映させていく。
「1日ずつとか、短期間に様々な場所を回って表面的な情報だけを集めても意味があるとは思えません。長くその場所に滞在して、人々に話を聴き、交流する中から、何かが生まれてくるのです。そうでなければ、その土地の本当の姿は見えてきません」
セアラー州ジュアゼイロ・ド・ノルチでは、地元に伝わる「リテラトゥーラ・ヂ・コルデウ」(略して「コルデウ」とも呼ばれる)という民衆文学の小冊子の出版会社や、「コルデウ」の表紙に使われる版画作家とも交流。この、乾燥地帯に囲まれた内陸部の街で信じられている信仰の物語を、版画で表現した作品を制作した。コルデウのシリーズも、今回、展示されている。
また、2005~08年ころ、バイーア州の内陸にあるシャパーダ・ヂアマンチーナ、レンソイスに滞在して制作を行った時の様子はショートフィルムに記録された。この映像も展示会場で紹介されている。
「シャパーダ・ヂアマンチーナには約2年半、滞在しました。ここには自分が求めているイメージがふんだんにあったから、一時的に住んでしまおうと思ったのです。地元の人々と交流する中で、代々この場所に伝わる話をきいて、作品のイメージになっていきました」
当初は制作した作品をサンパウロに送っていたが、2軒の家の塀に絵を描いてからは住民たちとより親密になった。
「お金のためにここにいるのではなく、このコミュニティに伝わる話や世界が好きでここにいるのだと皆がわかってくれてからは、より親密になれたと思います。お金はもらわず、場所さえ提供してくれればどこにでも絵を描きました」
サンジョアンやヘイザードなど、地元の祭りとかかわって来た現地のアーティストたちとも共同制作を行ったという。人々は次々とステファンに絵を描いてほしいと言い始め、墓地にある墓石や祈祷書にも絵が描かれた。やがてステファンのアートは、レンソイスの人々の生活の中に溶け込んでいった。
ブラジルの各地で人々と共にある伝説や説話、迷信、信仰のイメージを、人々との交流の中で自己流に再構築したステファン・ドイチノフのアートには、ブラジルの多様な人々の、想いや心が宿っている。
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